はじめに
水の中で光輝く瞬間に向けての準備、進んでいますか?
レース前ってワクワクですか?、それともガクブルですか?
この記事ではレース前にやっておくと良いテクニックをチェックできます。
泳ぎのベテランも初心者も関係なく、皆さんが活用できるアプローチですので、気軽に試してみてください。
前日までの練習
基本的にこの記事をご覧になっている方はマスターズスイムなどで定期的に泳がれている方々だと思います。その場合、レース前の1週間はテーパー期になります。
テーパーとは練習量を軽くし、日々の疲労を取ることです。
【具体例】
普段3000mほど泳がれている方は半分の1500mほどに距離(量)を減らします。
しかし一方でダッシュの強度(質)は高めます。
例えば、50m×4本 1’30 クロール
という練習が普段あり、38秒ぐらいで回っている方がいるとします。
テーパー期では3本を35秒で追い込むといった具合になります。
量を下げる代わりに質を上げることは必須になります。レース本番をイメージしながらダッシュしましょう。
ダウンは入念にしましょう。ダラダラ歩きながら、しゃべりながら行うのではなく、ある程度の速さでやることで効果がでます。
また、リフレッシュの方法としてサウナはやめましょう。
普段体調を整えている方も見えるかもしれませんが、疲れが体にたまりますので悪い結果につながります。
前日の食事
ゲン担ぎのためのカツ丼や、パワーをつけるための焼肉は油物に分類され、消火に良くないので避けましょう。
理想としては、炭水化物中心の食事メニューを目指します。
この理由としては、筋肉に糖質を貯めることを目的としています(グリコーゲンローディング)。筋肉にある糖質は運動によって消費されてしまうため、普段より多く貯める必要があります。
特に1日に複数のレース出場する方や長距離を泳ぐ方は実施すると良いです。
一方で「50mや100mのスプリント1本です」という方はあまり気にしなくても大丈夫です。
しんじは夕飯に親子丼やオムライスを食べているんだゼ
当日のアップ
体を完全に起こすために、レース本番4時間前には起きましょう。
しんじは朝イチのレースは避けるようにしているゼ。朝はお腹痛いんだってさ!
アップの距離は人によりますが、いつもの練習時の距離をしましょう。イメージとしては400mぐらいでしょうか?
さらに100m以下の短距離に出場される方はH-up(ヘッドアップ)をプラスαとして行いましょう。
目的は水をキャッチすることを捨ててでも、とにかく腕を回すことです。
とにかく腕を回し、テンポを上げることで一瞬の勝負である短距離で全力が出せるようにします。
注意点として、人によって調子狂う場合があるので、H-up後にはもう一度フォームを意識したスイムを行ってください。
H-upとは水球でみられるような、頭を上げた状態でのスイムです。
そしてアップ後の服装は、長袖長ズボンのジャージを着ましょう。
アップの後は体が温まっている状態で、冷まさないようにキープすることが大事です。
例えば世界大会の水泳の映像を見ると、選手の皆さんはとても厚着しています(特に中国選手)。
夏でもそんな具合でとても暑そうですが、レース直前の笛が鳴る時まで着ています。
マスターズスイマーの皆さんも、熱中症にならない程度にジャージを着て、レース直前まで体温をキープしましょう。
そのため招集所では喉が渇いてくるので、スポーツドリンクの携帯が必須です。
当日の食事
高炭水化物で低い脂肪とたんぱく質を含む食品を摂ります。
具体的にはフルーツ、ヨーグルト、パンなどが良い選択です。
ただしレース前に甘いもの(チョコレートや菓子パンなど)を食べるのは避けましょう。
私しんじの場合はいなり寿司を買ってレース2時間前までに食べています。
海苔なしおにぎりがおススメなんだゼ
注意事項
上記4点について記載しました。
しかしながら、「すべてやりましょう」と主張したいわけではないです。
皆さんが普段やってらっしゃることを、より正しい努力に変えたり、「1つ新しく取り入れてみよう」という参考レベルで良いです。
何故ならば、これだけ多くのことを列挙させてもらいましたが
「全部をルーティンにしなきゃ」といった方向になると、
レース当日の想定外の事態に弱い選手になってしまいます。
「あれが、あーだから失敗した。」
「やりたいルーティンが1個しかできなかった」
など、そちらに神経やメンタルを持っていかれてしまう可能性もあります。
レース当日に想定外なことは起きます。
家庭の事情、仕事の事情、朝お腹が痛かった、電車が遅れた…
などなど、挙げだすとキリがないです。
そういった意味でも、
「数あるルーティンの中で私はこの3つだけ!」
と割り切った方がイイ面もあります。
本番当日朝起きたら肺が痛かった時があるんだゼ
コロナと思い、急いで病院行ったら
「練習のし過ぎで背中が痛いだけ」
とお医者さんに言われたんだゼ…
まとめ
レース前1週間はテーパー期に入り、練習量を減らして質を高めます。
前日の食事は炭水化物中心で、特に糖質を貯める目的で摂取しましょう。
当日のアップは通常の練習時の距離で、短距離の選手はH-upを追加します。
アップ後に体温をキープするために厚着がおススメです。
当日の食事は高炭水化物で、甘いものは避けておくのが吉。
注意事項として、レース当日には想定外の事態が起きるため、柔軟な対応が重要。
レース前の緊張をワクワクに変えましょう!
それでは~
H-upの写真:Image by Matteo Baronti from Pixabay
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